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スルガ銀行が業務停止!銀行が業務停止命令を受けた事例を調べてみた3

銀行への業務停止命令を振り返るシリーズ第3弾。

今までに主なものは5つありました。

1 04年、09年、11年 シティバンク銀行

2 06年 三井住友銀行

3 07年 三菱東京UFJ銀行(今回の記事です)

4 10年 日本振興銀行

5 13年 みずほ銀行

今回は、三菱東京UFJ銀行の事例を扱います。


3 07年 三菱東京UFJ銀行

メガバンクで最大手!堅くてきっちりした社風!というようなイメージ(主観)の三菱東京UFJ銀行
今年2018年4月、つい最近には「三菱UFJ銀行」に行名を変更しました。
(ただし行名変更以前のことなので、本記事では「三菱東京UFJ銀行」の名前で扱います)
なんとこの銀行も業務停止命令を受けたようです。
どんな内容・理由だったんでしょうか…(個人的に一番気になっていました)

金融庁からの発表はこちら↓
株式会社 三菱東京UFJ銀行…:金融庁
三菱東京UFJ銀行からの発表はこちら↓
http://www.bk.mufg.jp/news/news2007/pdf/news0215.pdf
処分理由と命令内容は以下の通りです。

処分理由:「法人向営業拠点である淡路支社(当初は旧三和銀行支店)において、極めて異例な取引(内部規程に反した与信採上げ、現物預かり、債務者事務所への行員駐在等)を長期に亘り継続してきたと認められること」、さらに歴代経営陣や関係部署がそれを知っていながら対応をしていなかったこと

「極めて異例な取引」とはかなり強い言葉の使われ方ですね。カッコ内が専門用語すぎてよくわからないので他の記事を探してみました。
ロイター通信の記事からです。少し詳しく書かれています。

三菱東京UFJ銀行の前身である旧三和銀行は1970年代から飛鳥会に対する融資を開始。法人向け営業拠点の姫路支社(当初は三和銀行支店)は、内部規則に反した与信採り上げや現物預かり、法人課長の事務所駐在など「極めて異例な取引」(金融庁)を長期にわたって継続していた。

 旧三和銀行と旧UFJ銀行の歴代経営陣は、不適切な取引の存在を認識しながら、当時、同会に暴力団もかかわっていたことから、融資を止めれば不測の事態が発生しかねないとして、長期にわたり問題解決に向けた具体的対応をとってこなかった。」
(金融庁、三菱東京UFJ銀に一部業務停止命令 | ロイター)

暴力団も関わっている、大阪の財団法人「飛鳥会」に対して業務上横領のほう助を行っていたそうです。
飛鳥会とは、元は「部落解放同盟大阪府連合会飛鳥支部(中略)により地域生活や福祉改善の促進を標榜して設立され、同和地区で浴場を運営していた」ものであり、のちに財団法人に切り替わります。広大な駐車場を持っていて経営していたようです。
その飛鳥会理事長(この人暴力団組員だそうです)が、飛鳥会の収益(約2億円!)を実際より低く(約7000万円!)申告して、差額を横領していた事件。
これを飛鳥会事件と呼び、この横領を助けたということで問題になったのが三菱東京UFJ銀行、ということでした。
(飛鳥会事件 - Wikipediaより)

つまるところ暴力団関連のよろしくない案件を長年続けてきてさらに横領ほう助までしてしまった、ということでしょうか。

命令内容:新規の法人営業を「3か月間の中から地域ブロックごとに連続7日間定めて」停止。国内の法人向け営業拠点新設を6カ月間停止。研修の実施など。

…これまで調べてきた事例と比べて停止期間が7日間と短いですね。暴力団にかかわる取引を銀行だけの決断でやめるのは、さすがに難しいよね、ということなのでしょうか?
ただ、ロイター通信には「金融庁は、歴代の経営陣が飛鳥会に対する不適切な融資を把握しながら、長期にわたり問題を放置していたことを問題視、厳しい処分に踏み切った。」とあるため、世間的には厳しい処分という認識なのでしょう。