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スルガ銀行が業務停止!銀行が業務停止命令を受けた事例を調べてみた4

銀行への業務停止命令を振り返るシリーズ第4弾。

今まで私がまったり書いてきた記事と違って内容が重たいので、1記事書くのに非常な精神力が必要になっています。
軟弱者ですね…。

1 04年、09年、11年 シティバンク銀行

2 06年 三井住友銀行

3 07年 三菱東京UFJ銀行

4 10年 日本振興銀行(今回の記事です)

5 13年 みずほ銀行

さあ、今回は日本振興銀行の事例です!


日本振興銀行」、聞いたことない、聞いたことあってもよく知らない、そういう人が多いのではと思います。
私も日経の記事で見るまで見たことも聞いたこともありませんでした。
ます、日本振興銀行ってざっくりどんな銀行なんだ!?ということから書いていきます。

箇条書きでいきます。
「」内はダイヤモンド・オンラインの記事から引用。
(日本振興銀行の経営破綻から学ぶ、「辻褄合わせ」の限界 | 元銀行マンの准教授が語る 「腹に落ちる」環境学 | ダイヤモンド・オンライン)

  • 「2004年4月に中小企業向け融資専門の銀行として」開業

意外と新しいんですね。
この時期は銀行の「貸し渋り」「貸しはがし」が問題となっていました。それを解決する、つまり中小企業救済のための銀行として新しく生まれた銀行です。
別に政府系の銀行というわけではないそうです。正式名称は日本振興銀行株式会社。

  • 普通預金などの資金決済機能を持たず、定期預金で資金を集めて融資する」という仕組みを持つ

定期預金しか受け付けない。つまり預金する側からすると、あまり直近だと使う予定のないお金のみを預けるための銀行、ということになりますね。

  • 2010年9月10日に経営破綻

このあたり、業務停止命令の内容に関わってきそうです。保留。
しかし約6年くらいしか存在しなかったんですねこの銀行…。


日本振興銀行とは?についてみていくのはひとまずここまでにして、本題に移ります。
なぜ、どのような命令を受けたのでしょうか?

もう日本振興銀行のサイトは存在しないので、金融庁のサイトから見ていきます。
(日本振興銀行株式会社に対する行政処分について:金融庁)

処分理由:「重大な法令違反等」として以下のような理由が挙げられていました。

  • 金融庁の立ち入り検査を妨害する「検査忌避」をした(法令違反の証拠となる電子メールを削除したようです)
  • 融資先に対して「優越的地位の濫用」があった(取締役を銀行側が推薦する人にさせる、それが履行されないと追加担保を要求)
  • 貸金業者から債権を買い取る際、買取手数料を名目に実質金利を受け取っていた(法令違反)

…などなど。「重大な法令違反等」の中の項目だけで7つありました。
他には、顧客の個人情報を同意なしに第三者に渡す、顧客に事実と異なる説明をする、記録の不備、などです。
後は別の管理体制等で、検査に関する書類提出が遅いといった理由も挙げられていました。
かなりずさんな活動を行っていたようですね…。

命令の内容:「(1)大口融資(1億円超。ただし、既往顧客の借換えは除く)及び債権買取業務(2)新規業務(新商品の販売・勧誘を含む)(3)融資、預金に関する勧誘業務(広告・宣伝を含む)」の業務を約4か月間停止。管理体制の強化など。

今まで見てきた中で一番厳しい内容ですね。大口融資を取られ、新規業務を取られ勧誘も取られたのではもう何もするなと言われているのと同様では?
ちなみに業務停止の期限は平成22年9月30日までだったとのこと。つまり2010年。
この厳しい命令内容に耐え切れず、経営破綻したようです。

ちなみに、この経営破綻によって初めて「ペイオフ制度」が発動されました。
「週明け以降、1預金者あたり「元本1千万円とその利息」まで預金の払い戻しに応じるが、これを超える部分は振興銀の財務状況によって一部カットされる見通しだ。」
(金融庁、振興銀に業務停止命令 初のペイオフ発動 :日本経済新聞)
とのこと…。